エムトリシタビン・テノホビルジソプロキシルフマル酸塩
- 625 抗ウイルス剤
改訂箇所
[5.効能又は効果に関連する注意] |
新設 |
改訂内容
〈曝露前予防〉
本剤は、HIV-1感染症の曝露前予防に関する国内外のガイドライン等の最新の情報を参考に、HIV-1感染リスクの高い者における性的接触によるHIV-1感染の予防にのみ使用すること。
本剤はHIV-1感染症を完全に予防できるとは限らない。本剤を使用する場合は、他のHIV-1感染予防手段(コンドームの使用、パートナーのHIV-1感染状態の把握、性感染症の定期的な検査等)と併用して使用すること。
本剤単独ではHIV-1感染症に対する治療としては不十分であり、薬剤耐性変異を誘導する可能性があるため、本剤を使用する場合は、検査によりHIV-1陰性であることを確認すること。急性HIV-1感染症と一致する臨床症状がある場合は、本剤を投与しないこと。
改訂箇所
[6.用法及び用量] |
追記 |
改訂内容
〈HIV-1感染症の曝露前予防〉
通常、成人には1回1錠(エムトリシタビンとして200mg及びテノホビルジソプロキシルフマル酸塩として300mgを含有)を1日1回経口投与する。
改訂箇所
[7.用法及び用量に関連する注意] |
削除 |
改訂内容
本剤はエムトリシタビン及びテノホビルジソプロキシルフマル酸塩の固定用量を含有する配合剤であるので、エムトリシタビン又はテノホビルジソプロキシルフマル酸塩の個別の用法・用量の調節が必要な患者には、個別のエムトリシタビン製剤又はテノホビルジソプロキシルフマル酸塩製剤を用いること。
改訂箇所
[7.用法及び用量に関連する注意] |
一部改訂 |
改訂内容
〈治療〉
腎機能障害のある患者では、エムトリシタビン製剤及びテノホビルジソプロキシルフマル酸塩製剤の薬物動態試験において、エムトリシタビン及びテノホビルの血中濃度が上昇したとの報告があるので、腎機能の低下に応じて、次の投与方法を目安とする(外国人における薬物動態試験成績による)。
クレアチニンクリアランス(CLcr) | 投与方法 |
50mL/min以上 | 本剤1錠を1日1回投与 |
30~49mL/min | 本剤1錠を2日間に1回投与 |
30mL/min未満又は血液透析患者 | 本剤は投与しない |
改訂箇所
[8.重要な基本的注意] |
削除 |
改訂内容
本剤の有効成分であるエムトリシタビンの薬剤耐性を含むウイルス学的特性はラミブジンと類似しているので、本剤とラミブジンを含む製剤を併用しないこと。また、ラミブジン及びテノホビルジソプロキシルフマル酸塩を含む抗HIV療法においてウイルス学的効果が得られず、HIV-1逆転写酵素遺伝子のM184V/I変異が認められた場合、ラミブジン及びテノホビルジソプロキシルフマル酸塩を本剤に変更することのみで効果の改善は期待できない。
改訂箇所
[8.重要な基本的注意] |
追記 |
改訂内容
〈曝露前予防〉
本剤を服用している間は、少なくとも3カ月ごとに、検査によりHIV-1陰性であることを確認すること。
本剤によるHIV-1感染症の曝露前予防効果が認められているのは、1日1回連日投与した場合であるため、服用者に対して1日1回連日投与を遵守するよう指導すること。
本剤の長期投与による影響については現在のところ不明である。
改訂箇所
[9.2腎機能障害患者] |
一部改訂 |
改訂内容
中等度及び重度の腎機能障害のある患者:
〈効能共通〉
エムトリシタビン及びテノホビルの血中濃度が上昇する。
〈曝露前予防〉
クレアチニンクリアランスが60mL/min未満の者への投与は推奨されない。
<参考> | 効能又は効果、用法及び用量追加承認に伴う改訂 |
---|