バカンピシリン塩酸塩
- 613 主としてグラム陽性・陰性菌に作用するもの
改訂箇所
[10.2併用注意] |
追記 |
改訂内容
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
アロプリノール | アンピシリンとの併用により、発疹の発現が増加するとの報告がある。 | 機序不明だが薬剤性の発疹がアロプリノールとアンピシリンを併用していた67例の入院患者のうち22.4%に認められ、アンピシリン単独服用例の1,257例では7.5%に認められた。またアンピシリンを併用しないアロプリノール服用患者283例のうち2.1%が薬剤性発疹を経験したという報告がある。 |
抗凝血剤 | ペニシリンが血小板の凝集・凝固に影響を与え、出血傾向を増強するおそれがある。 | 抗凝血作用とペニシリンの血小板凝集抑制作用により相加的に出血傾向が増強される可能性がある。 |
ラロキシフェン塩酸塩 | ラロキシフェン塩酸塩の血中濃度が低下するおそれがある。 | アンピシリンにより腸内細菌叢が減少することによりラロキシフェン塩酸塩の腸肝循環が低下するためと考えられる。 |
メトトレキサート、ペメトレキセドナトリウム水和物 | これらの薬剤の血中濃度が増加し、副作用が増強するおそれがあるので、併用療法を行う場合には、慎重に投与すること。 | 本剤がこれらの薬剤の腎排泄を競合的に阻害し、クリアランスを遅延させるおそれがある。 |
プロベネシド | 併用により、本剤の血中濃度上昇、血中濃度半減期の延長、本剤の持つ毒性リスクの上昇のおそれがある。 | プロベネシドの尿細管分泌抑制作用により本剤の排泄が遅延するおそれがある。 |
パラアミノ馬尿酸ナトリウム | 本剤の作用が増強するおそれがある。 | パラアミノ馬尿酸ナトリウムが本剤の尿中排泄を阻害し、本剤の血中濃度を上昇させると考えられている。 |
改訂箇所
[15.1臨床使用に基づく情報] |
削除 |
改訂内容
アンピシリンとアロプリノールとの併用により、発疹の発現が増加するとの報告がある。
<参考> | N.Engl.J.Med. 1972;286(10):505-507 |
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