DRUG STAFETY UPDATE - 医薬品安全対策情報 -

2025年8月 No.338

グセルクマブ(遺伝子組換え)(皮下注)

  • 399 他に分類されない代謝性医薬品

改訂箇所

[1.警告]

追記

改訂内容

〈クローン病〉
本剤の治療を開始する前に、栄養療法、ステロイド又は免疫調節剤等の使用を十分に勘案すること。

改訂箇所

[5.効能又は効果に関連する注意]

追記

改訂内容

〈クローン病〉
過去の治療において、栄養療法、他の薬物療法(ステロイド、アザチオプリン等)等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること。

改訂箇所

[6.用法及び用量]

追記

改訂内容

〈クローン病〉
通常、成人にはグセルクマブ(遺伝子組換え)として、1回400mgを初回、4週後、8週後に皮下投与する。
グセルクマブ製剤(点滴静注又は皮下注)の投与開始16週後から、1回100mgを8週間隔で皮下投与する。なお、患者の状態に応じて、グセルクマブ製剤の投与開始12週後以降に、1回200mgを4週間隔で皮下投与することもできる。

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

一部改訂

改訂内容

〈潰瘍性大腸炎、クローン病
グセルクマブ製剤(点滴静注又は皮下注)の投与開始24週までに治療反応がない場合、他の治療法への切替えを考慮すること。

改訂箇所

[15.1臨床使用に基づく情報]

一部改訂

改訂内容

局面型皮疹を有する乾癬患者における国内第Ⅲ相臨床試験(CNTO1959PSO3004)では、本剤を投与した180例中13例(7.2%)が52週までに抗グセルクマブ抗体陽性となり、その中で1例(1/180例、0.6%)に中和抗体が認められた。膿疱性乾癬患者又は乾癬性紅皮症患者における国内第Ⅲ相臨床試験(CNTO1959PSO3005)では本剤を投与した21例中に抗グセルクマブ抗体陽性は認められなかった。また、掌蹠膿疱症患者における国内第Ⅲ相臨床試験(CNTO1959PPP3001)では、本剤を投与した156例中4例(2.6%)が52週までに抗グセルクマブ抗体陽性となった。この症例に中和抗体は認められなかった。
局面型皮疹を有する乾癬患者における海外臨床試験では、1734例中104例(6.0%)が抗グセルクマブ抗体陽性となり、その中で7例(7/1734例、0.4%)に中和抗体が認められた。
潰瘍性大腸炎患者における国際共同第Ⅱb/Ⅲ相試験(CNTO1959UCO3001)では523例中61例(11.7%)が寛解維持試験の44週までに抗グセルクマブ抗体陽性となった。その中で11例(11/523例、2.1%)に中和抗体が認められた。
クローン病における国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(CNTO1959CRD3001)では634例中30例(4.7%)が48週までに抗グセルクマブ抗体陽性となった。その中で2例(2/634例、0.3%)に中和抗体が認められた。クローン病における国際共同第Ⅲ相試験(CNTO1959CRD3004)では273例中24例(8.8%)が48週までに抗グセルクマブ抗体陽性となった。その中で3例(3/273例、1.1%)に中和抗体が認められた。クローン病における国内第Ⅲ相試験(CNTO1959CRD3003)では37例中1例(2.7%)が48週までに抗グセルクマブ抗体陽性となった。この症例に中和抗体は認められなかった。

乾癬患者を対象とした国内二重盲検比較試験の結果、本剤投与群180例(161人年)において、悪性腫瘍(非黒色腫皮膚癌を除く)の発現率は、0.62/100人年(1/180例)であった。非黒色腫皮膚癌の発現は認められなかった。乾癬患者を対象とした海外臨床試験の48週までの併合解析の結果(本剤投与例数1367例、1019人年)において、悪性腫瘍(非黒色腫皮膚癌を除く)の発現率は、0.29/100人年(3/1367例)であった。併合解析での悪性腫瘍(非黒色腫皮膚癌を除く)の発現率は、一般人口で予測される発現率と同様であった[標準化発生比:0.68(95%信頼区間:0.14,2.00)]。非黒色腫皮膚癌の発現率は、0.59/100人年(6/1367例)であった。
掌蹠膿疱症患者を対象とした国内臨床試験の52週までの結果(本剤投与例数157例、135人年)において、悪性腫瘍(非黒色腫皮膚癌を除く)の発現率は、0.74/100人年(1/157例)であった。非黒色腫皮膚癌の発現は、認められなかった。
潰瘍性大腸炎患者を対象とした国際共同第Ⅱb/Ⅲ相試験における寛解維持試験の44週間の結果(グセルクマブ皮下投与用製剤投与例数396例、302.2人年)において、悪性腫瘍(非黒色腫皮膚癌を除く)の発現率は、0.33/100人年(1/396例)であった。非黒色腫皮膚癌の発現は、認められなかった。
クローン病を対象とした国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験の48週までの結果(グセルクマブ製剤投与例数780例、669.8人年)において、悪性腫瘍(非黒色腫皮膚癌を除く)の発現率は、0.15/100人年(1/780例)であった。非黒色腫皮膚癌の発現率は、0.15/100人年(1/780例)であった。クローン病を対象とした国際共同第Ⅲ相試験の48週までの結果(グセルクマブ皮下投与用製剤投与例数274例、234.1人年)において、悪性腫瘍(非黒色腫皮膚癌を除く)の発現は認められなかった。非黒色腫皮膚癌の発現率は、0.43/100人年(1/274例)であった。クローン病を対象とした国内第Ⅲ相試験における48週までの結果(グセルクマブ製剤投与例数38例)において、悪性腫瘍(非黒色腫皮膚癌を含む)は認められなかった。

<参考> 効能又は効果、用法及び用量追加承認に伴う改訂

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