ベネトクラクス
- 429 その他の腫瘍用薬
改訂箇所
[2.禁忌] |
一部改訂 |
改訂内容
〈再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)、再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫〉
用量漸増期における強いCYP3A阻害剤(リトナビル、クラリスロマイシン、イトラコナゾール、ボリコナゾール、ポサコナゾール、コビシスタット含有製剤、エンシトレルビル、ロナファルニブ)を投与中の患者
改訂箇所
[6.用法及び用量] |
追記 |
改訂内容
〈再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫〉
イブルチニブとの併用において、通常、成人にはベネトクラクスとして、用量漸増期は第1週目に20mg、第2週目に50mg、第3週目に100mg、第4週目に200mg、第5週目に400mgをそれぞれ1日1回、7日間食後に経口投与する。その後の維持投与期は、400mgを1日1回、食後に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
改訂箇所
[7.用法及び用量に関連する注意] |
追記 |
改訂内容
〈再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫〉
イブルチニブに対して本剤を24カ月を超えて上乗せ投与した場合の有効性及び安全性に関する情報は限られているため、「17.臨床成績」の項の内容を熟知した上で、ベネフィット・リスクを考慮して、本剤の投与継続の可否を慎重に検討すること。
本剤の投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を参考に、本剤を休薬、減量、中止すること。なお、一定期間休薬後に再開する場合には、腫瘍崩壊症候群のリスク評価を行い、本剤の投与量を決定すること。
副作用発現時の休薬等の目安
副作用* | 処置 |
Grade 4の血液毒性(好中球減少及びリンパ球減少を除く) | Grade 1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後は休薬前と同じ用量レベルで投与を再開する。 再開した後に再び発現した場合、Grade 1以下に回復するまで休薬し、回復後は休薬前より1段階低い用量レベルで投与を再開する。 |
Grade 3又は4の好中球減少 | Grade 1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後は休薬前と同じ用量レベルで投与を再開する。感染を伴う場合、感染が消失した後に再開する。 再開した後に再び発現した場合、Grade 1以下に回復するまで休薬し、回復後は休薬前より1段階低い用量レベルで投与を再開する。 |
腫瘍崩壊症候群 | 腫瘍崩壊症候群が消失するまで休薬し、消失後は休薬前と同じ用量レベル又は1段階低い用量レベルで投与を再開する。 48時間以上の休薬を要した場合、休薬前より1段階低い用量レベルで投与を再開する。 |
Grade 3又は4の非血液毒性(腫瘍崩壊症候群を除く) | Grade 1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後は休薬前と同じ用量レベルで投与を再開する。 再開した後に再び発現した場合、Grade 1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後は休薬前より1段階低い用量レベルで投与を再開する。 |
用量レベル
用量レベル | 本剤の1日用量 |
用量レベル5 | 400mg |
用量レベル4 | 300mg |
用量レベル3 | 200mg |
用量レベル2 | 100mg |
用量レベル1 | 50mg |
用量レベル0 | 20mg |
用量レベル-1 | 10mg |
中程度以上のCYP3A阻害剤と併用する場合には、本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるため、以下の基準を参考に、本剤の投与を検討すること。
CYP3A阻害剤との併用時の用量調節基準
併用薬剤 | 用量漸増期 | 維持投与期 |
中程度のCYP3A阻害剤 | 本剤を半量以下に減量すること | |
強いCYP3A阻害剤 | 本剤を併用しないこと | 本剤を100mg以下に減量すること |
改訂箇所
[8.重要な基本的注意] |
追記 |
改訂内容
〈再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫〉
腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるため、以下の点に注意すること。
・本剤投与開始前に血液検査(カリウム、カルシウム、リン、尿酸、クレアチニン)を行い、電解質異常のある場合は本剤投与開始に先立ち補正を行うこと。
・本剤投与開始前から、高尿酸血症治療剤の投与を行うこと。
・本剤投与開始前に、X線(CT検査)等による腫瘍量の評価により、腫瘍崩壊症候群のリスク評価を行い、本剤投与開始前及び用量漸増期には、腫瘍量に応じて、以下の表3及び表4を参考に対応すること。なお、具体的な方法、検査頻度等は患者の状態を考慮して判断すること。
表3:低腫瘍量(全ての病変が5cm以下、又は全ての病変が10cm以下かつリンパ球絶対数[ALC]25×103/μL以下)、かつクレアチニンクリアランスが60mL/min以上の場合
水分補給注1) | 本剤による治療開始の2日前から開始し、用量漸増期を通じて1.5~2L/日を摂取する。 | |
血液検査頻度 | 20mg及び50mgの各初回投与時 | 投与前、投与6~8時間後、投与24時間後 |
その後の各漸増用量の初回投与時 | 投与前 |
水分補給注1) | 本剤による治療開始の2日前から開始し、用量漸増期を通じて1.5~2L/日摂取に加え、補液投与(可能であれば150~200mL/時)を行う。 | |
血液検査頻度 | 20mg及び50mgの各初回投与時 | 投与前及び投与4、8、12、24時間後 |
その後の各漸増用量の初回投与時 | 投与前、投与6~8時間後、投与24時間後 |
・本剤投与開始後、用量漸増期に1週間以上休薬した後又は維持投与期に2週間以上休薬した後に再開する場合には、本剤投与開始前及び用量漸増期と同様の腫瘍崩壊症候群のリスク評価及び予防措置を行うこと。
・維持投与期においては、定期的に血液検査(カリウム、カルシウム、リン、尿酸、クレアチニン)を行うこと。
改訂箇所
[10.1併用禁忌] |
一部改訂 |
改訂内容
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
〈再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)、再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫の用量漸増期〉 強いCYP3A阻害剤(リトナビル、クラリスロマイシン、イトラコナゾール、ボリコナゾール、ポサコナゾール、コビシスタット含有製剤、エンシトレルビル、ロナファルニブ) | 腫瘍崩壊症候群の発現が増強されるおそれがある。 | これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
改訂箇所
[10.2併用注意] |
一部改訂 |
改訂内容
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
〈再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の維持投与期、再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫の維持投与期、急性骨髄性白血病〉 強いCYP3A阻害剤(クラリスロマイシン、イトラコナゾール、ボリコナゾール、ポサコナゾール等) | 本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、本剤を減量するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 | これらの薬剤等がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
中程度のCYP3A阻害剤(エリスロマイシン、ジルチアゼム、フルコナゾール等) | ||
グレープフルーツ含有食品 | 本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、摂取しないよう注意すること。 |
改訂箇所
[11.2その他の副作用] |
追記 |
改訂内容
発現部位 | 副 作 用 |
循環器 | 心房粗動 |
改訂箇所
[11.2その他の副作用] |
一部改訂 |
改訂内容
発現部位 | 副 作 用 |
代謝及び栄養障害 | 食欲減退、体重減少、低カリウム血症、低マグネシウム血症 |
<参考> | 効能又は効果、用法及び用量追加承認に伴う改訂 |
---|