DRUG STAFETY UPDATE - 医薬品安全対策情報 -

2022年12月 No.313

ウパダシチニブ水和物

  • 399 他に分類されない代謝性医薬品

改訂箇所

[1.警告]

追記

改訂内容

〈潰瘍性大腸炎〉
本剤の治療を行う前に、既存治療薬(5-アミノサリチル酸製剤、ステロイド、免疫調節薬又は生物製剤)の使用を十分勘案すること。

改訂箇所

[5.効能又は効果に関連する注意]

追記

改訂内容

〈潰瘍性大腸炎〉
過去の治療において、他の薬物療法(5-アミノサリチル酸製剤、ステロイド、免疫調節薬又は生物製剤)による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること。

改訂箇所

[6.用法及び用量]

追記

改訂内容

〈潰瘍性大腸炎〉
導入療法では、通常、成人にはウパダシチニブとして45mgを1日1回8週間経口投与する。なお、効果不十分な場合はさらに8週間投与することができる。
維持療法では、通常、成人にはウパダシチニブとして15mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて30mgを1日1回投与することができる。

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

追記

改訂内容

〈潰瘍性大腸炎〉
強いCYP3A4阻害剤と併用する場合は、導入療法では本剤30mgを1日1回投与すること。維持療法では本剤30mgは投与しないこと。

高度の腎機能障害患者には、導入療法では本剤30mgを1日1回投与すること。維持療法では本剤30mgは投与しないこと。

本剤の導入療法の開始後16週時点で治療反応が得られない場合は、他の治療への切り替えを考慮すること。

改訂箇所

[9.5妊婦]

一部改訂

改訂内容

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ラット及びウサギでヒト臨床用量15mg、30mg、45mg(母体経口投与量は4mg/kg/日及び25mg/kg/日)のそれぞれ1.2倍、0.7倍、0.56倍及び11倍、6.6倍、5.3倍に相当する曝露量で催奇形性が確認されている。

改訂箇所

[9.7小児等]

一部改訂

改訂内容

〈関節リウマチ、関節症性乾癬、強直性脊椎炎、潰瘍性大腸炎
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

改訂箇所

[9.8高齢者]

一部改訂

改訂内容

患者の状態を観察しながら、用量に留意して慎重に投与すること。臨床試験では非高齢者と比較して重篤な感染症等の有害事象の発現率の上昇が認められている。また、アトピー性皮膚炎及び潰瘍性大腸炎を対象とした臨床試験では、65歳以上の患者において、15mg1日1回投与と比較して、30mg1日1回投与で重篤な有害事象の発現率の上昇が認められている。

改訂箇所

[11.2その他の副作用]

一部改訂

改訂内容

発現部位 副 作 用
皮膚及び
皮下組織
ざ瘡(嚢胞性ざ瘡、ざ瘡様皮膚炎を含む)、発疹(紅斑性皮疹、毛孔性皮疹、斑状皮疹、斑状丘疹状皮疹、丘疹性皮疹、そう痒性皮疹、膿疱性皮疹を含む)、蕁麻疹、皮膚有棘細胞癌、基底細胞癌
臨床検査値 CK上昇、高コレステロール血症(血中コレステロール増加を含む)、高脂血症(脂質異常症、低比重リポ蛋白増加を含む)高トリグリセリド血症、体重増加

改訂箇所

[15.1臨床使用に基づく情報]

追記

改訂内容

〈潰瘍性大腸炎〉
潰瘍性大腸炎を対象とした第Ⅱb/Ⅲ相試験における導入療法期に本剤45mgを8週間(3試験)及び16週間(2試験:投与8週時点で臨床的改善を達成しなかった場合、更に8週間)投与した併合解析において、重篤な感染症の発現率はプラセボ8週間投与群では10.8件/100人・年であったのに対し、本剤8週間投与及び16週間投与でそれぞれ9.1件/100人・年及び2.6件/100人・年であった。第Ⅱb/Ⅲ相試験における導入療法期に本剤45mgにより改善し、第Ⅲ相試験(1試験)における維持療法期に本剤15mg及び30mgを投与した併合解析において、重篤な感染症の発現率はプラセボ群では6.2件/100人・年であったのに対し、15mg併合群で4.9件/100人・年、30mg併合群で3.0件/100人・年であった。

潰瘍性大腸炎を対象とした第Ⅱb/Ⅲ相試験における導入療法期に本剤45mgを8週間(3試験)及び16週間(2試験:投与8週時点で臨床的改善を達成しなかった場合、更に8週間)投与した併合解析において、悪性腫瘍の発現はなかった。第Ⅲ相試験における導入療法期に本剤45mgにより改善し、第Ⅲ相試験(1試験)における維持療法期に本剤15mg及び30mgを投与した併合解析において、非黒色腫皮膚癌を除く悪性腫瘍の発現率はプラセボ群では0.8例/100人・年であったのに対し、15mg併合群で0.5例/100人・年、30mg併合群で1.0例/100人・年であった。

<参考> 効能又は効果、用法及び用量追加承認に伴う改訂

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