DRUG STAFETY UPDATE - 医薬品安全対策情報 -

2022年11月 No.312

アフリベルセプト(遺伝子組換え)(バイアル製剤)

  • 131 眼科用剤

改訂箇所

[5.効能又は効果に関連する注意]

追記

改訂内容

〈未熟児網膜症〉
自然治癒が期待できる軽症例及び外科的手術の適応となる重症例における本剤の投与意義が明確ではないことから、本剤による治療を開始するに際し、患者の状態や病変の位置、病期、病型による重症度等を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

追記

改訂内容

〈未熟児網膜症〉
本剤投与により治療反応が得られた後に、疾患活動性の増加を示唆する所見が認められた場合は、本剤の再投与を検討すること。

本剤投与後早期に治療反応が得られない場合は、他の治療への切替えを考慮すること。

改訂箇所

[8.重要な基本的注意]

一部改訂

改訂内容

〈効能共通〉
本剤の硝子体内注射の際には、下記の点に注意しながら行うとともに、投与手技に起因する有害事象として結膜出血、眼痛、硝子体浮遊物等の有害事象が多く報告されているので注意すること。
・硝子体内注射は、無菌条件下で行うこと。(手術用手指消毒を行い、滅菌手袋、ヨウ素系洗眼殺菌剤、滅菌ドレープ及び滅菌開瞼器等を使用すること。)
・本剤投与前に、十分な麻酔と広域抗菌点眼剤の投与を行うこと。(未熟児網膜症以外の患者に対しては広域抗菌点眼剤は本剤投与3日前から投与後3日まで投与すること。)
・添付の専用フィルター付き採液針は、硝子体内注射には絶対に使用しないこと。
・過量投与を防ぐため、投与量が未熟児網膜症に対しては0.01mL、その他の効能に対しては0.05mLであることを投与前に確認すること。
・患者に対し、眼内炎を示唆する症状(眼痛、充血、羞明、霧視等)があらわれた場合には直ちに連絡するように指導すること。

改訂箇所

[9.7小児等]

一部改訂

改訂内容

未熟児網膜症以外の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

改訂箇所

[15.1臨床使用に基づく情報]

一部改訂

改訂内容

本剤投与により、全身のVEGF阻害に起因する動脈血栓塞栓に関連する有害事象(心筋梗塞、脳卒中、血管死等)が発現する可能性がある。滲出型加齢黄斑変性患者を対象に国内外で実施された第Ⅲ相試験[2試験の併合解析(2年間)]における動脈血栓塞栓関連事象の発現率は、本剤投与群全体で3.3%(1824例中60例)であった。網膜中心静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫を有する患者を対象に国内外で実施された第Ⅲ相試験[2試験(76週間と100週間)の併合解析]における動脈血栓塞栓関連事象の発現率は、本剤投与群全体で0.6%(317例中2例)であった。網膜静脈分枝閉塞症に伴う黄斑浮腫を有する患者を対象に国内外で実施された第Ⅲ相試験[1試験(52週間)]における動脈血栓塞栓関連事象の発現率は、本剤投与群全体で0.6%(158例中1例)であった。病的近視における脈絡膜新生血管患者を対象に国内外で実施された第Ⅲ相試験[1試験(48週間)]における動脈血栓塞栓関連事象の発現率は、本剤投与群全体で0.9%(116例中1例)であった。糖尿病黄斑浮腫を有する患者を対象に国内外で実施された第Ⅲ相試験[3試験(1年間)の併合解析]における動脈血栓塞栓関連事象の発現率は、本剤投与群全体で2.9%(730例中21例)であった。血管新生緑内障患者を対象に国内で実施された第Ⅲ相試験[2試験(13週間と5週間)]における動脈血栓塞栓関連事象の発現率は、本剤投与群全体で1.5%(66例中1例)であった。未熟児網膜症患者を対象に国内外で実施された第Ⅲ相試験[1試験(24週間)]では動脈血栓塞栓関連事象(非重篤の脳出血、脳症)の発現率は、本剤投与群全体で5.1%(79例中4例)であった。

改訂箇所

[15.2非臨床試験に基づく情報]

一部改訂

改訂内容

サルに4週間間隔で8ヵ月間硝子体内反復投与後の病理組織学的検査において、2及び4mg/眼投与群の鼻粘膜(鼻甲介呼吸上皮)に軽度なびらん又は潰瘍を示す動物が観察されたが、休薬により回復する可逆性変化であった。0.5mg/眼投与群に当該所見は認められず、当該用量(無毒性量)における血漿中遊離型アフリベルセプトの曝露量は、臨床で加齢黄斑変性患者に2mgを硝子体内反復投与したときの定常状態におけるCmax及びAUCのそれぞれ42倍及び56倍に相当し、未熟児網膜症患者に0.4mgを硝子体内単回投与したときのCmaxの2倍に相当した。

<参考> 効能又は効果、用法及び用量追加承認に伴う改訂

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