DRUG STAFETY UPDATE - 医薬品安全対策情報 -

2022年9月 No.311

ナファレリン酢酸塩水和物(生殖補助医療における早発排卵の防止の効能を有する製剤)

  • 249 その他のホルモン剤

改訂箇所

[5.効能又は効果に関連する注意]

追記

改訂内容

〈生殖補助医療における早発排卵の防止〉
本剤の投与にあたっては、患者及びパートナーの検査を十分に行い、本剤の投与の適否を判断すること。特に、甲状腺機能低下、副腎機能低下、高プロラクチン血症及び下垂体又は視床下部腫瘍等が認められた場合、当該疾患の治療を優先すること。

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

追記

改訂内容

〈生殖補助医療における早発排卵の防止〉
以下のいずれかの方法で投与する。
・通常、調節卵巣刺激を行う前の月経周期の黄体期中期又は2日目から本剤の投与を開始し、下垂体脱感作を確認した後に調節卵巣刺激を開始する。調節卵巣刺激に引き続く最終的な卵胞成熟の誘発まで本剤の投与を継続する。
・通常、調節卵巣刺激を行う月経周期の1又は2日目から本剤の投与を開始し、調節卵巣刺激に引き続く最終的な卵胞成熟の誘発まで本剤の投与を継続する。

改訂箇所

[8.重要な基本的注意]

追記

改訂内容

〈生殖補助医療における早発排卵の防止〉
本剤は、不妊治療に十分な知識と経験のある医師のもとで使用すること。本剤投与により予想されるリスク及び注意すべき症状について、あらかじめ患者に説明を行うこと。

本剤を用いた不妊治療により、卵巣過剰刺激症候群があらわれることがある。患者に対しては、自覚症状(下腹部痛、下腹部緊迫感、悪心、腰痛等)や急激な体重増加が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。

改訂箇所

[9.4生殖能を有する者]

新設

改訂内容

本剤の投与中断により排卵が起き妊娠する可能性があるため、ホルモン剤によらない避妊法を使用するよう患者に指導すること。本剤投与中に患者が妊娠した場合は、本剤の投与を中止し、胎児の発育に影響を及ぼす可能性について患者に説明すること。

改訂箇所

[9.5妊婦]

一部改訂

改訂内容

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。他のGn-RH誘導体による流産の報告があり、本剤の動物実験で流産などの生殖障害が報告されている。妊娠ラットに本剤6.4μg/kg/日(ヒトに1日400μgを鼻腔内投与したときの10倍に相当)を筋肉内投与したところ、外形及び形態分化への影響が認められたが、妊娠ラットを用いた別の試験並びに妊娠マウス及び妊娠ウサギを用いた試験では認められなかった。妊娠ラットを用いた試験においては、用量依存的な胎児死亡率の増加が認められ、本剤によるホルモン量の変化によるものと考えられた。

改訂箇所

[11.1重大な副作用]

一部改訂

改訂内容

卵巣囊胞破裂:
卵巣囊胞が破裂することがあるので、観察を十分に行い、腹部膨満感、下腹部痛(圧痛等)等の異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。

改訂箇所

[11.2その他の副作用]

一部改訂

改訂内容

発現部位 副 作 用
子宮・卵巣 帯下、卵巣過剰刺激症状、卵巣囊腫(胞)、卵巣過剰刺激症候群

改訂箇所

[15.1臨床使用に基づく情報]

削除

改訂内容

海外で、本剤投与の初期において卵巣囊腫(胞)(ovarian cyst)があらわれたとの報告があるので、このような場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

<参考> 効能又は効果、用法及び用量追加承認に伴う改訂
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