DRUG STAFETY UPDATE - 医薬品安全対策情報 -

2022年8月 No.310

リツキシマブ(遺伝子組換え)

  • 429 その他の腫瘍用薬

改訂箇所

[1.警告]

一部改訂

改訂内容

本剤の投与は、緊急時に十分に対応できる医療施設において、造血器腫瘍、自己免疫疾患、ネフローゼ症候群、慢性特発性血小板減少性紫斑病、後天性血栓性血小板減少性紫斑病、全身性強皮症天疱瘡及び視神経脊髄炎スペクトラム障害の治療、並びに腎移植あるいは肝移植に対して、十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例のみに行うこと。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。

改訂箇所

[5.効能又は効果に関連する注意]

追記

改訂内容

〈視神経脊髄炎スペクトラム障害の再発予防〉
本剤は、視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)注)の患者に使用すること。
注)「多発性硬化症・視神経脊髄炎診療ガイドライン2017」(日本神経学会)を参考にすること。

本剤は、抗アクアポリン4抗体陽性の患者に投与すること。

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

追記

改訂内容

〈効能共通〉
注入速度は以下のとおりとする。ただし、患者の状態により注入開始速度は適宜減速すること。

効能又は効果 投与時期 注入速度
・視神経脊髄炎スペクトラム障害の再発予防 初回投与 最初の30分は50mg/時で開始し、患者の状態を十分観察しながら、その後30分毎に50mg/時ずつ上げて、最大400mg/時まで上げることができる。
2回目以降 初回投与時に発現した副作用が軽微であった場合、100mg/時まで上げて投与を開始し、その後30分毎に100mg/時ずつ上げて、最大400mg/時まで上げることができる。
なお、初回投与から6ヵ月目以降の投与の場合、6ヵ月毎に1回目の投与は「初回投与」の注入速度に従って投与すること。

〈視神経脊髄炎スペクトラム障害の再発予防〉
本剤の血中濃度低下により再発のおそれがあるため、投与間隔を遵守すること。

本剤による一定期間の治療の後、再発の頻度について検討し、再発の頻度の減少が認められない等、本剤のベネフィットが期待されないと考えられる患者では、本剤による治療の中止を検討すること。

改訂箇所

[9.7小児等]

一部改訂

改訂内容

〈B細胞性非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ性白血病、多発血管炎性肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎、慢性特発性血小板減少性紫斑病、後天性血栓性血小板減少性紫斑病、全身性強皮症、難治性の尋常性天疱瘡及び落葉状天疱瘡、視神経脊髄炎スペクトラム障害の再発予防、イブリツモマブチウキセタンの前投与〉
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

改訂箇所

[15.1臨床使用に基づく情報]

追記

改訂内容

〈効能共通〉
本剤が投与された患者ではヒト抗キメラ抗体を生じることがあり、これらの患者に再投与された場合は、アレルギー、過敏反応等が発現するおそれがある。
臨床試験での本剤に対するヒト抗キメラ抗体の検出例数は以下のとおりであった。
日本人の視神経脊髄炎スペクトラム障害患者における成績:
国内臨床試験において測定された19例中、本剤に対するヒト抗キメラ抗体は1例に検出された。

<参考> 効能又は効果、用法及び用量追加承認に伴う改訂

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