DRUG STAFETY UPDATE - 医薬品安全対策情報 -

2022年8月 No.310

ウパダシチニブ水和物

  • 399 他に分類されない代謝性医薬品

改訂箇所

[1.警告]

一部改訂

改訂内容

〈効能共通〉
本剤投与により、結核、肺炎、敗血症、ウイルス感染等による重篤な感染症の新たな発現もしくは悪化等悪性腫瘍の発現報告されている。本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、これらの情報を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、本剤投与により重篤な副作用が発現し、致死的な経過をたどった症例が報告されているので、緊急時の対応が十分可能な医療施設及び医師が使用すること。また、本剤投与後に有害事象が発現した場合には、主治医に連絡するよう患者に注意を与えること。

改訂箇所

[1.警告]

追記

改訂内容

〈強直性脊椎炎〉
本剤の治療を開始する前に、適応疾患の既存治療の適用を十分に勘案すること。

改訂箇所

[5.効能又は効果に関連する注意]

追記

改訂内容

〈強直性脊椎炎〉
過去の治療において、既存治療薬(非ステロイド性抗炎症薬等)による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること。

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

追記

改訂内容

〈強直性脊椎炎〉
治療反応が得られない場合は、現在の治療計画の継続を慎重に再考すること。本剤による治療反応は、通常、投与開始から16週以内に得られる。

改訂箇所

[8.重要な基本的注意]

一部改訂

改訂内容

〈効能共通〉
非黒色腫皮膚癌を除く、悪性リンパ腫、固形癌の悪性腫瘍の発現が報告されている。本剤との因果関係は明らかではないが、悪性腫瘍の発現には注意すること。

改訂箇所

[8.重要な基本的注意]

追記

改訂内容

皮膚有棘細胞癌、基底細胞癌等の非黒色腫皮膚癌があらわれることがあるので、定期的に皮膚の状態を確認すること。また、皮膚の異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。臨床試験において本剤15mgと比較して本剤30mgで非黒色腫皮膚癌の発現率が高いことが報告されている。

改訂箇所

[9.7小児等]

一部改訂

改訂内容

〈関節リウマチ、関節症性乾癬、強直性脊椎炎
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

改訂箇所

[10.2併用注意]

一部改訂

改訂内容

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
CYP3Aを強く阻害する薬剤(イトラコナゾール、リトナビル、クラリスロマイシン等)、グレープフルーツ 本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。これらを長期間併用する場合は副作用の発現等に注意すること。 CYP3A阻害作用により本剤のクリアランスが低下するため。

改訂箇所

[11.1重大な副作用]

追記

改訂内容

重篤な過敏症:
アナフィラキシー及び血管浮腫があらわれるおそれがある。

改訂箇所

[11.2その他の副作用]

一部改訂

改訂内容

発現部位 副 作 用
皮膚及び皮下組織 ざ瘡、蕁麻疹、皮膚有棘細胞癌、基底細胞癌

改訂箇所

[15.1臨床使用に基づく情報]

追記

改訂内容

〈強直性脊椎炎〉
強直性脊椎炎患者を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相試験及び第Ⅲ相試験における本剤15mgの解析(長期)において重篤な感染症の発現はそれぞれ0件及び6.0件/100人・年(うち、COVID-19関連のものは3.7件/100人・年)であった。

強直性脊椎炎患者を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相試験及び第Ⅲ相試験における本剤15mgの解析(長期)では、非黒色腫皮膚癌を除く悪性腫瘍の発現率はそれぞれ0.4例/100人・年及び0例/100人・年であった。

<参考> 効能又は効果、用法及び用量追加承認に伴う改訂
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