DRUG STAFETY UPDATE - 医薬品安全対策情報 -

2022年8月 No.310

トラマドール塩酸塩(がん疼痛の効能を有する製剤)

  • 114 解熱鎮痛消炎剤

改訂箇所

[5.効能又は効果に関連する注意]

一部改訂

改訂内容

慢性疼痛患者においては、原因となる器質的病変、心理的・社会的要因、依存リスクを含めた包括的な診断を行い、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

新設

改訂内容

[がん疼痛患者における疼痛増強時の臨時追加投与(レスキュー薬)]
本剤服用中に疼痛が増強した場合や鎮痛効果が得られている患者で突出痛が発現した場合は、直ちにトラマドール塩酸塩即放性製剤の臨時追加投与を行って鎮痛を図ること。臨時追加投与の1回投与量は、定時投与中の本剤の1日量の1/8~1/4を経口投与すること。ただし、トラマドール塩酸塩としての1日総投与量は400mgを超えないこと。

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

一部改訂

改訂内容

[投与の継続]
慢性疼痛患者において、本剤の投与開始後4週間を経過してもなお期待する効果が得られない場合は、他の適切な治療への変更を検討すること。また、定期的に症状及び効果を確認し、投与の継続の必要性について検討すること。

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

追記

改訂内容

[投与の中止]
がん疼痛患者において、本剤の1日の定時投与量が300mgで鎮痛効果が不十分となった場合、本剤の投与を中止し、モルヒネ等の強オピオイド鎮痛剤への変更を考慮すること。その場合には、定時投与量の1/5の用量の経口モルヒネを初回投与量の目安とすることが望ましい。また、経口モルヒネ以外の強オピオイド鎮痛剤に変更する場合は、経口モルヒネとの換算で投与量を求めることが望ましい。

<参考> 効能又は効果追加承認に伴う改訂

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