DRUG STAFETY UPDATE - 医薬品安全対策情報 -

2024年4月 No.325

エンパグリフロジン

  • 219 その他の循環器官用薬
  • 396 糖尿病用剤
  • 399 他に分類されない代謝性医薬品

改訂箇所

[5.効能又は効果に関連する注意]

一部改訂

改訂内容

〈2型糖尿病〉
高度腎機能障害患者又は透析中の末期腎不全患者では本剤の血糖降下作用が期待できないため、投与しないこと。

中等度腎機能障害患者では本剤の血糖降下作用が十分に得られない可能性があるので投与の必要性を慎重に判断すること。

改訂箇所

[5.効能又は効果に関連する注意]

追記

改訂内容

〈慢性腎臓病〉
eGFRが20mL/min/1.73㎡未満の患者では、本剤の腎保護作用が十分に得られない可能性があること、本剤投与中にeGFRが低下することがあり、腎機能障害が悪化するおそれがあることから、投与の必要性を慎重に判断すること。eGFRが20mL/min/1.73㎡未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。

「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(原疾患、併用薬、腎機能等)を十分に理解した上で、慢性腎臓病に対するガイドラインにおける診断基準や重症度分類等を参考に、適応患者を選択すること。

改訂箇所

[6.用法及び用量]

一部改訂

改訂内容

〈慢性心不全、慢性腎臓病
通常、成人にはエンパグリフロジンとして10mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与する。

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

一部改訂

改訂内容

〈慢性心不全、慢性腎臓病〉
2型糖尿病を合併する患者では、血糖コントロールが不十分な場合には血糖コントロール改善を目的として本剤25mgに増量することができる。慢性心不全及び慢性腎臓病に対して本剤10mg1日1回を超える用量の有効性は確認されていないため、本剤10mgを上回る有効性を期待して本剤25mgを投与しないこと。

改訂箇所

[8.重要な基本的注意]

一部改訂

改訂内容

〈効能共通〉
本剤投与により、血清クレアチニンの上昇又はeGFRの低下がみられることがあるので、腎機能を定期的に検査すること。腎機能障害のある患者では経過を十分に観察し、特に高度の腎機能障害患者に本剤を投与する際には、腎機能障害の悪化に注意すること。2型糖尿病の血糖コントロール改善を目的として使用している患者においては、継続的にeGFRが45mL/min/1.73㎡未満に低下した場合は投与の中止を検討すること。

2型糖尿病の血糖コントロール改善を目的として使用する場合、本剤投与中は、血糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、本剤を3カ月投与しても効果が不十分な場合には他の治療法への変更を考慮すること。

改訂箇所

[9.1合併症・既往歴等のある患者]

追記

改訂内容

1型糖尿病を合併する慢性心不全患者及び慢性腎臓病患者:
投与を避けること。ケトアシドーシスを起こすおそれがある。

改訂箇所

[9.2腎機能障害患者]

一部改訂

改訂内容

〈2型糖尿病〉
高度腎機能障害患者又は透析中の末期腎不全患者:
血糖コントロール改善を目的として投与しないこと。本剤の血糖降下作用が期待できない。

中等度腎機能障害患者:
血糖コントロール改善を目的とした投与については、その必要性を慎重に判断すること。本剤の血糖降下作用が十分に得られない可能性がある。

 

改訂箇所

[9.2腎機能障害患者]

追記

改訂内容

〈慢性腎臓病〉
高度腎機能障害患者:
eGFRが20mL/min/1.73㎡未満の患者では、投与の必要性を慎重に判断すること。eGFRが20mL/min/1.73㎡未満の患者では、本剤の腎保護作用が十分に得られない可能性がある。また、本剤投与中にeGFRが低下することがあり、腎機能障害が悪化するおそれがある。eGFRが20mL/min/1.73㎡未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。

<参考> 効能又は効果、用法及び用量追加承認に伴う改訂

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