DRUG STAFETY UPDATE - 医薬品安全対策情報 -

2024年3月 No.324

シロリムス(経口剤)

  • 429 その他の腫瘍用薬

改訂箇所

[1.警告]

追記

改訂内容

〈難治性脈管腫瘍及び難治性脈管奇形〉
錠剤と顆粒剤は生物学的に同等ではないため、剤形の切替えに際しては、血中濃度を確認すること。

改訂箇所

[5.効能又は効果に関連する注意]

一部改訂

改訂内容

〈リンパ脈管筋腫症〉
本剤の錠剤を使用すること。本剤の使用にあたっては、厚生労働省難治性疾患克服研究事業呼吸不全に関する調査研究班のリンパ脈管筋腫症lymphangioleiomyomatosis(LAM)診断基準等を参考に確定診断された患者を対象とすること。

改訂箇所

[5.効能又は効果に関連する注意]

一部改訂

改訂内容

〈難治性脈管腫瘍及び難治性脈管奇形
本剤の使用にあたっては、ガイドラインを参考に確定診断された患者を対象とすること。

改訂箇所

[5.効能又は効果に関連する注意]

追記

改訂内容

静脈奇形は、ISSVA分類のcommon venous malformationを対象とすること。

悪性疾患、高流速型脈管奇形(動静脈奇形等)に対する本剤の有効性は確認されていない。

静脈奇形又はリンパ管奇形を含まない混合型脈管奇形への投与は推奨されない。

改訂箇所

[6.用法及び用量]

一部改訂

改訂内容

〈難治性脈管腫瘍及び難治性脈管奇形
(錠)
通常、シロリムスとして、体表面積が1.0㎡以上の場合は2mg、1.0㎡未満の場合は1mgを開始用量とし、1日1回経口投与する。以後は、血中トラフ濃度や患者の状態により投与量を調節するが、1日1回4mgを超えないこと。

改訂箇所

[6.用法及び用量]

追記

改訂内容

(顆粒)
通常、シロリムスとして、体表面積が1.0㎡以上の場合は2mg、0.6㎡以上1.0㎡未満の場合は1mgを開始用量とし、1日1回経口投与する。以後は、血中トラフ濃度や患者の状態により投与量を調節するが、1日1回4mgを超えないこと。
体表面積が0.6㎡未満の場合は、月齢に応じて開始用量を下記のとおりとし、1日1回経口投与する。以後は、血中トラフ濃度や患者の状態により投与量を調節するが、下記の最大用量を超えないこと。

月齢 1日あたり開始用量
(最大1mgまで)
1日あたり最大用量
(最大4mgまで)
3ヵ月未満 0.02mg/kg 0.08mg/kg
3ヵ月以上6ヵ月未満 0.04mg/kg 0.16mg/kg
6ヵ月以上12ヵ月未満 0.06mg/kg 0.24mg/kg
12ヵ月以上 0.08mg/kg 0.32mg/kg

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

一部改訂

改訂内容

〈効能共通〉
高脂肪食の摂取後に錠剤又は液剤(国内未承認)を投与した場合、血中濃度に影響を及ぼすとの報告がある。安定した血中濃度を維持できるよう、本剤の投与時期は、食後又は空腹時のいずれか一定とすること。

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

一部改訂

改訂内容

〈難治性脈管腫瘍及び難治性脈管奇形
本剤の投与開始から1~2週間後に血中トラフ濃度を測定し、15ng/mL以内を目安として投与量を調節すること。

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

追記

改訂内容

錠剤と顆粒剤は生物学的に同等ではない。顆粒剤では、錠剤と比較して定常状態の血中トラフ濃度が1.23倍高かった。剤形の切替えに際しては、血中濃度の変動に注意し、切替えから12週間後の血中トラフ濃度を確認すること。

改訂箇所

[9.7小児等]

一部改訂

改訂内容

〈難治性脈管腫瘍及び難治性脈管奇形
錠剤を用いて、低出生体重児、新生児、乳児、体表面積が0.6㎡未満の幼児又は小児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

改訂箇所

[9.7小児等]

追記

改訂内容

顆粒剤を用いて、低出生体重児又は新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

改訂箇所

[11.2その他の副作用]

一部改訂

改訂内容

発現部位 副 作 用
感染症 鼻咽頭炎、気管支炎、胃腸炎、咽頭炎、上気道感染、皮膚感染、歯周炎、膀胱炎、副鼻腔炎、歯肉炎、口腔ヘルペス、麦粒腫、外耳炎、唾液腺炎、扁桃炎、外陰部腟カンジダ症、細菌尿、感染性腸炎、RSウイルス感染、憩室炎、毛包炎、インフルエンザ、喉頭炎、下気道感染、  爪囲炎、腟感染、歯肉膿瘍、白癬感染、細菌感染、気道感染、歯槽骨炎
血液・リンパ 白血球減少症、リンパ球減少症、貧血、好中球減少症、低γグロブリン血症
精神・神経 頭痛、浮動性めまい、不眠症、気分変化、味覚異常、頭部不快感、感覚鈍麻、記憶障害、末梢性感覚ニューロパチー、感覚障害、傾眠

<参考> 効能又は効果、用法及び用量追加承認に伴う改訂
剤形追加承認に伴う改訂

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