サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物
- 214 血圧降下剤
- 219 その他の循環器官用薬
改訂箇所
[2.禁忌] |
一部改訂 |
改訂内容
アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)
改訂箇所
[5.効能又は効果に関連する注意] |
追記 |
改訂内容
〈小児の慢性心不全〉
本剤投与開始前にアンジオテンシン変換酵素阻害薬又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬を投与されている場合はそれらの薬剤から切り替え、投与されていない場合は患者の状態を観察しながら本剤を慎重に投与すること。
小児の慢性心不全の治療に十分な知識及び経験を有し、「臨床成績」の項の内容及び臨床試験に組み入れられた患者の背景(基礎疾患や心不全の病態、前治療、収縮期血圧等)を十分に理解した医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される患者に対して適用を考慮すること。
改訂箇所
[6.用法及び用量] |
一部改訂 |
改訂内容
〈慢性心不全〉
通常、成人にはサクビトリルバルサルタンとして1回50mgを開始用量として1日2回経口投与する。忍容性が認められる場合は、2~4週間の間隔で段階的に1回200mgまで増量する。1回投与量は50mg、100mg又は200mgとし、いずれの投与量においても1日2回経口投与する。なお、忍容性に応じて適宜減量する。
通常、1歳以上の小児には、サクビトリルバルサルタンとして下表のとおり体重に応じた開始用量を1日2回経口投与する。忍容性が認められる場合は、2~4週間の間隔で段階的に目標用量まで増量する。なお、忍容性に応じて適宜減量する。
小児における用量表(1回投与量)
体重 | 開始用量 | 第1漸増用量 | 第2漸増用量 | 目標用量 |
40kg未満 | 0.8mg/kg | 1.6mg/kg | 2.3mg/kg | 3.1mg/kg |
40kg以上50kg未満 | 0.8mg/kg | 50mg | 100mg | 150mg |
50kg以上 | 50mg | 100mg | 150mg | 200mg |
改訂箇所
[7.用法及び用量に関連する注意] |
一部改訂 |
改訂内容
〈慢性心不全〉
本剤の増量は、臨床試験で用いられた血圧、血清カリウム値及び腎機能に関する以下の基準も目安に検討すること。
成人の臨床試験で用いられた増量時※の基準
血圧 | 症候性低血圧がみられず、収縮期血圧が95mmHg以上 |
血清カリウム値 | 5.4mEq/L以下 |
腎機能 | eGFR 30mL/min/1.73㎡以上かつeGFRの低下率が35%以下 |
小児の臨床試験で用いられた増量時※の基準
血圧 | 収縮期血圧が以下の値超 ・1歳以上10歳未満:70mmHg+2×年齢 ・10歳以上:90mmHg |
血清カリウム値 | 5.4mEq/L以下 |
腎機能 | eGFRが以下の値以上かつeGFRの低下率が35%未満 ・12ヵ月以上19ヵ月未満:31mL/min/1.73㎡ ・19ヵ月以上18歳未満:38mL/min/1.73㎡ |
改訂箇所
[7.用法及び用量に関連する注意] |
追記 |
改訂内容
小児のうち、アンジオテンシン変換酵素阻害薬又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬が投与されている患者では、これらの用量や忍容性、及び患者の状態を踏まえ、医師が適切と判断した場合には、第1漸増用量から投与を開始することもできる。
改訂箇所
[9.4生殖能を有する者] |
一部改訂 |
改訂内容
妊娠する可能性のある女性:
妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害薬又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬を使用し、胎児・新生児への影響(腎不全、頭蓋・肺・腎の形成不全、死亡等)が認められた例が報告されている。
本剤の投与に先立ち、代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること。
本剤投与開始前に妊娠していないことを確認すること。本剤投与中も、妊娠していないことを定期的に確認すること。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
次の事項について、本剤投与開始時に患者に説明すること。また、投与中も必要に応じ説明すること。
・妊娠中に本剤を使用した場合、胎児・新生児に影響を及ぼすリスクがあること。
・本剤投与中及び最終投与後1週間は避妊する必要があること及び適切な避妊法。
・妊娠が判明した又は疑われる場合は、速やかに担当医に相談すること。
・妊娠を計画する場合は、担当医に相談すること。
改訂箇所
[9.7小児等] |
追記 |
改訂内容
〈慢性心不全〉
低出生体重児、新生児を対象とした臨床試験は実施していない。
改訂箇所
[10.1併用禁忌] |
一部改訂 |
改訂内容
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
アリスキレンフマル酸塩(糖尿病患者に投与する場合。ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く。) | 非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加がバルサルタンで報告されている。 | 併用によりレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
改訂箇所
[15.2非臨床試験に基づく情報] |
追記 |
改訂内容
サクビトリルの幼若ラットを用いた毒性試験において、骨量及び骨長の減少、並びに体重増加抑制が認められた。これらの所見に関して、小児の臨床用量での安全域は確保されていない。
<参考> | 効能又は効果、用法及び用量追加承認に伴う改訂 |
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