DRUG STAFETY UPDATE - 医薬品安全対策情報 -

2024年3月 No.324

ビメキズマブ(遺伝子組換え)

  • 399 他に分類されない代謝性医薬品

改訂箇所

[5.効能又は効果に関連する注意]

追記

改訂内容

〈乾癬性関節炎〉
既存の全身療法(従来型合成疾患修飾性抗リウマチ薬等)で十分な効果が得られない、難治性の関節症状を有する患者に投与すること。

〈強直性脊椎炎〉
過去の治療において、既存治療薬(非ステロイド性抗炎症剤等)による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること。

〈X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎〉
過去の治療において、既存治療薬(非ステロイド性抗炎症剤等)による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状及び炎症の客観的徴候が認められる場合に投与すること。

改訂箇所

[6.用法及び用量]

追記

改訂内容

〈乾癬性関節炎〉
通常、成人にはビメキズマブ(遺伝子組換え)として、1回160mgを4週間隔で皮下注射する。

〈強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎〉
通常、成人にはビメキズマブ(遺伝子組換え)として、1回160mgを4週間隔で皮下注射する。

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

一部改訂

改訂内容

本剤と他の生物製剤や経口ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤の併用について安全性及び有効性は確立していないので併用を避けること。

改訂箇所

[9.1合併症・既往歴等のある患者]

一部改訂

改訂内容

炎症性腸疾患の患者:
観察を十分に行うこと。症状が悪化するおそれがある。本剤の投与において、炎症性腸疾患の発現及び増悪が報告されている。

改訂箇所

[11.2その他の副作用]

一部改訂

改訂内容

発現部位 副 作 用
感染症及び
寄生虫症
口腔カンジダ症、上気道感染、毛包炎、白癬感染、単純ヘルペス感染(単純ヘルペス、口腔ヘルペス等)、耳感染、胃腸炎、中咽頭カンジダ症、結膜炎、食道カンジダ症

改訂箇所

[15.1臨床使用に基づく情報]

追記

改訂内容

免疫原性:
〈乾癬性関節炎〉
国際共同試験において乾癬性関節炎患者に本剤160mgを4週間隔で、16週まで投与したところ、約31%(218/698例)の患者に抗ビメキズマブ抗体が認められ、そのうち約33% (72/218例、本剤を投与した全患者の約10%[72/698例])に中和抗体が認められた。本剤160mgを4週間隔で、52週まで投与した患者(PA0010試験に参加した患者)では、約47%(201/431例)で抗ビメキズマブ抗体が認められ、そのうち約38%(77/201例、本剤を投与した全患者の約18%[77/431例])に中和抗体が認められた。抗ビメキズマブ抗体発現による臨床効果や安全性への影響は明らかではない。
〈強直性脊椎炎〉
国際共同試験において強直性脊椎炎患者に本剤160mgを4週間隔で、52週まで投与したところ、約44%(86/194例)の患者に抗ビメキズマブ抗体が認められ、そのうち約44% (38/86例、本剤を投与した全患者の約20%[38/194例])に中和抗体が認められた。抗ビメキズマブ抗体発現による臨床効果や安全性への影響は明らかではない。
〈X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎〉
国際共同試験においてX線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎患者に本剤160mgを4週間隔で、52週まで投与したところ、約57%(68/119例)の患者に抗ビメキズマブ抗体が認められ、そのうち約44%(30/68例、本剤を投与した全患者の約25%[30/119例])に中和抗体が認められた。抗ビメキズマブ抗体発現による臨床効果や安全性への影響は明らかではない。


悪性腫瘍発現頻度:
〈乾癬性関節炎〉
乾癬性関節炎患者を対象とした海外及び国際共同試験で本剤が投与された患者1,413例について、悪性腫瘍の発現頻度は0.6/100人年(17/1,413例)であり、乾癬性関節炎患者で推定される悪性腫瘍の発現率(0.6/100人年)と同程度であった。
〈強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎〉
強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎患者を対象とした海外及び国際共同試験で本剤が投与された患者928例について、悪性腫瘍の発現頻度は0.3/100人年(6/928例)であった。なお、一般の脊椎関節炎患者で報告されている発現率は、1.05/100人年である。

<参考> 効能又は効果、用法及び用量追加承認に伴う改訂
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