DRUG STAFETY UPDATE - 医薬品安全対策情報 -

2024年1月 No.323

ダブラフェニブメシル酸塩

  • 429 その他の腫瘍用薬

改訂箇所

[5.効能又は効果に関連する注意]

一部改訂

改訂内容

〈効能共通〉
十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、BRAF遺伝子変異が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html

改訂箇所

[5.効能又は効果に関連する注意]

追記

改訂内容

〈固形腫瘍〉
組織球症患者は本剤の投与対象となり得る。

臨床試験に組み入れられた患者のがん種等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと。

本剤の手術の補助療法における有効性及び安全性は確立していない。


〈有毛細胞白血病〉
臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。

改訂箇所

[6.用法及び用量]

一部改訂

改訂内容

〈非小細胞肺癌、有毛細胞白血病
トラメチニブとの併用において、通常、成人にはダブラフェニブとして1回150mgを1日2回、空腹時に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

改訂箇所

[6.用法及び用量]

追記

改訂内容

〈固形腫瘍〉
トラメチニブとの併用において、通常、ダブラフェニブとして以下の用量を1日2回、空腹時に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
・成人には、1回150mg
・小児には、体重に合わせて次の用量

体重 26kg以上
38kg未満
38kg以上
43kg未満
43kg以上
51kg未満
51kg以上
1回投与量 75mg 100mg 125mg 150mg

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

一部改訂

改訂内容

〈効能共通〉
本剤投与により副作用が発現した場合には、下記の基準を参考に、本剤を休薬、減量又は中止すること。ただし、有棘細胞癌(皮膚の扁平上皮癌)又は新たな原発性悪性黒色腫が発現した場合には、外科的切除等の適切な処置を行った上で、休薬、減量することなく治療を継続することができる。

休薬、減量及び中止基準

NCI-CTCAE注1)による
Grade判定
処置
忍容不能なGrade 2
又はGrade 3
休薬
Grade 1以下まで軽快後、1段階減量して投与を再開
Grade 4 原則投与中止
治療継続が患者にとって望ましいと判断された場合には、Grade 1以下まで軽快後、1段階減量して投与を再開
 注1)NCI-CTCAE v4.0によりGradeを判定

用量調節の目安(成人)
用量調節段階注2) 1回投与量(1日2回)
通常投与量 150mg
1段階減量 100mg
2段階減量 75mg
3段階減量 50mg
4段階減量 投与中止
 注2)適切な処置により副作用が管理できた場合には、減量時と逆の段階を経て増量可

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

一部改訂

改訂内容

用量調節の目安(小児)

用量調節段階注2) 1回投与量(1日2回)
通常投与量 75mg 100mg 125mg 150mg
1段階減量 50mg 75mg 100mg 100mg
2段階減量 投与中止 50mg 75mg 75mg
3段階減量 投与中止 50mg 50mg
4段階減量 投与中止 投与中止

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

追記

改訂内容

〈固形腫瘍〉
26kg未満の小児患者における有効性及び安全性は確立していない。

改訂箇所

[9.7小児等]

一部改訂

改訂内容

〈悪性黒色腫、非小細胞肺癌、有毛細胞白血病〉
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

改訂箇所

[9.7小児等]

追記

改訂内容

〈固形腫瘍〉
低出生体重児、新生児、乳児を対象とした臨床試験は実施していない。また、6歳未満の患者に対する本剤の用法及び用量について、十分な検討は行われていない。

改訂箇所

[11.1重大な副作用]

一部改訂

改訂内容

有棘細胞癌:
皮膚有棘細胞癌、ケラトアカントーマ、ボーエン病があらわれることがある。臨床試験において、有毛細胞白血病患者では他がん種の患者よりも有棘細胞癌の発現頻度に高い傾向が認められた(皮膚有棘細胞癌、扁平上皮癌)。

悪性腫瘍(二次発癌):
原発性悪性黒色腫等の悪性腫瘍(二次発癌)があらわれることがある。臨床試験において、有毛細胞白血病患者では他がん種の患者よりも悪性腫瘍(二次発癌)の発現頻度に高い傾向が認められた(基底細胞癌)。

改訂箇所

[11.2その他の副作用]

一部改訂

改訂内容

〈トラメチニブとの併用時〉

発現部位 副 作 用
感染症 毛包炎、膿疱性皮疹、蜂巣炎、尿路感染、上咽頭炎、爪囲炎
代 謝 食欲減退、脱水、低ナトリウム血症、低リン血症、高血糖

改訂箇所

[15.2非臨床試験に基づく情報]

追記

改訂内容

幼若ラットにおいて、成長・発達への影響(骨長の短縮、膣開口の早期化)が1mg/kg/日/3mg/kg/日(生後7~21日の投与量/生後22~35日の投与量)(成人の臨床曝露量(AUC)の約0.2倍)以上の群でみられた。また、同用量群で成熟動物では認められなかった腎臓への影響(尿細管変性等)等がみられた。

<参考> 効能又は効果、用法及び用量追加承認に伴う改訂

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