DRUG STAFETY UPDATE - 医薬品安全対策情報 -

2023年12月 No.322

トラスツズマブ(遺伝子組換え)[トラスツズマブ後続1]

  • 429 その他の腫瘍用薬

改訂箇所

[5.効能又は効果に関連する注意]

追記

改訂内容

〈がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌〉
十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、HER2陽性が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である。
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html

改訂箇所

[5.効能又は効果に関連する注意]

追記

改訂内容

RAS遺伝子変異陽性の患者に対する本剤の有効性及び安全性は確立していない。

フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤、オキサリプラチン及びイリノテカン塩酸塩水和物による治療歴のない患者における本剤の有効性及び安全性は確立していない。

本剤による術後補助療法の有効性及び安全性は確立していない。

臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと。

改訂箇所

[6.用法及び用量]

一部改訂

改訂内容

HER2過剰発現が確認された乳癌にはA法又はB法を使用する。
HER2過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃癌には他の抗悪性腫瘍剤との併用でB法を使用する。
がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌にはペルツズマブ(遺伝子組換え)との併用でB法を使用する。
A法:通常、成人に対して1日1回、トラスツズマブ(遺伝子組換え)[トラスツズマブ後続1]として初回投与時には4mg/kg(体重)を、2回目以降は2mg/kgを90分以上かけて1週間間隔で点滴静注する。
B法:通常、成人に対して1日1回、トラスツズマブ(遺伝子組換え)[トラスツズマブ後続1]として初回投与時には8mg/kg(体重)を、2回目以降は6mg/kgを90分以上かけて3週間間隔で点滴静注する。
なお、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。

改訂箇所

[11.2その他の副作用]

追記

改訂内容

〈がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌〉

発現部位 副 作 用
消化器 下痢、口内炎、食欲不振
皮 膚 発疹
その他 倦怠感

<参考> 効能又は効果、用法及び用量追加承認に伴う改訂

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