DRUG STAFETY UPDATE - 医薬品安全対策情報 -

2023年9月 No.320

エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン

  • 114 解熱鎮痛消炎剤

改訂箇所

[2.禁忌]

一部改訂

改訂内容

HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル含有製剤、ホスアンプレナビル、アタザナビル、ダルナビル)、エファビレンツ、コビシスタット、マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン、ジョサマイシン、クラリスロマイシン、ロキシスロマイシン)、アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾール、ミコナゾール、フルコナゾール、ホスフルコナゾール、ボリコナゾール、ポサコナゾール)、レテルモビル、エンシトレルビル、5-HT1B/1D受容体作動薬(スマトリプタン、ゾルミトリプタン、エレトリプタン、リザトリプタン、ナラトリプタン)、麦角アルカロイド(エルゴメトリン、メチルエルゴメトリン)を投与中の患者



 

改訂箇所

[10.1併用禁忌]

一部改訂

改訂内容

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
HIVプロテアーゼ阻害剤[リトナビル含有製剤 (リトナビル、ロピナビル・リトナビル、ニルマトレルビル・リトナビル)、ホスアンプレナビル、アタザナビル、ダルナビル]、エファビレンツ、コビシスタット含有製剤(エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビルジソプロキシルフマル酸塩)、マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン、ジョサマイシン、クラリスロマイシン、ロキシスロマイシン)、アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾール、ミコナゾール、フルコナゾール、ホスフルコナゾール、ボリコナゾール、ポサコナゾール、レテルモビル、エンシトレルビル エルゴタミンの血中濃度が上昇し、血管攣縮等の重篤な副作用を起こすおそれがある。 これらの薬剤のCYP3A4に対する競合的阻害作用により、エルゴタミンの代謝が阻害される。

改訂箇所

[10.2併用注意]

追記

改訂内容

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ダサチニブ、アミオダロン 本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 これら薬剤のCYP3A4阻害作用により、本剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。
スチリペントール 本剤の血中濃度が上昇し、麦角中毒を引き起こすおそれがある。 スチリペントールはCYP3A4を阻害する。
アドレナリン、ノルアドレナリン、フェニレフリン これら薬剤の作用が増強され、血圧の異常上昇をきたすことがある。 本剤の血管平滑筋収縮作用により、血圧上昇作用を増強すると考えられている。
エチレフリン 血圧の異常上昇をきたすことがあるので、そのような場合はクロルプロマジンの静注を行う。 エチレフリンの昇圧作用と本剤の末梢血管収縮作用により血圧が上昇する。
ドロキシドパ ドロキシドパの作用が増強され、血圧の異常上昇をきたすことがある。 相加的に作用(末梢血管収縮作用)を増強させる。
ブロモクリプチン 血圧上昇、頭痛、痙攣等があらわれるおそれがある。 機序は明確ではないが、ブロモクリプチンはエルゴタミンの血管収縮作用、血圧上昇作用等に影響を及ぼすと考えられる。

戻る