DRUG STAFETY UPDATE - 医薬品安全対策情報 -

2023年9月 No.320

ウパダシチニブ水和物

  • 399 他に分類されない代謝性医薬品

改訂箇所

[1.警告]

追記

改訂内容

〈クローン病〉
本剤の治療を行う前に、栄養療法、既存治療薬(ステロイド、免疫調節薬又は生物製剤)の使用を十分勘案すること。

改訂箇所

[5.効能又は効果に関連する注意]

追記

改訂内容

〈クローン病〉
過去の治療において、栄養療法、他の薬物療法(ステロイド、免疫調節薬又は生物製剤)による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること。

改訂箇所

[6.用法及び用量]

追記

改訂内容

〈クローン病〉
導入療法では、通常、成人にはウパダシチニブとして45mgを1日1回12週間経口投与する。
維持療法では、通常、成人にはウパダシチニブとして15mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて30mgを1日1回投与することができる。

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

追記

改訂内容

〈クローン病〉
強いCYP3A4阻害剤と併用する場合は、導入療法では本剤30mgを1日1回投与すること。維持療法では本剤30mgは投与しないこと。

高度の腎機能障害患者には、導入療法では本剤30mgを1日1回投与すること。維持療法では本剤30mgは投与しないこと。

導入療法後に本剤30mgを1日1回投与し、本剤の投与開始24週後までに治療反応が得られない場合は、他の治療への切り替えを考慮すること。

改訂箇所

[9.7小児等]

一部改訂

改訂内容

〈関節リウマチ、関節症性乾癬、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎、強直性脊椎炎、潰瘍性大腸炎、クローン病
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

改訂箇所

[9.8高齢者]

一部改訂

改訂内容

患者の状態を観察しながら、用量に留意して慎重に投与すること。臨床試験では非高齢者と比較して重篤な感染症等の有害事象の発現率の上昇が認められている。また、アトピー性皮膚炎潰瘍性大腸炎及びクローン病を対象とした臨床試験では、65歳以上の患者において、15mg1日1回投与と比較して、30mg1日1回投与で重篤な有害事象の発現率の上昇が認められている。

改訂箇所

[15.1臨床使用に基づく情報]

追記

改訂内容

〈クローン病〉
クローン病患者を対象とした第Ⅲ相導入療法試験でプラセボ又は本剤45mgを12週間投与した集団における併合解析(2試験)において、重篤な感染症の発現率はプラセボ12週間投与では7.9件/100人・年であったのに対し、本剤12週間投与では9.3件/100人・年であった。第Ⅲ相導入療法試験で本剤45mgの12週間投与により臨床的改善を達成し、第Ⅲ相維持療法試験でプラセボ、本剤15mg又は30mgを投与した併合解析(長期、1試験)において、重篤な感染症の発現率はプラセボ群では7.2件/100人・年であったのに対し、15mg併合群で4.0件/100人・年、30mg併合群で5.7件/100人・年であった。

クローン病患者を対象とした第Ⅲ相導入療法試験でプラセボ又は本剤45mgを12週間投与した集団における併合解析(2試験)において、悪性腫瘍の発現はなかった。第Ⅲ相導入療法試験で本剤45mgの12週間投与により臨床的改善を達成し、第Ⅲ相維持療法試験でプラセボ、本剤15mg又は30mgを投与した併合解析(長期、1試験)において、非黒色腫皮膚癌を除く悪性腫瘍の発現率はプラセボ群では0.7例/100人・年であったのに対し、15mg併合群で0.4例/100人・年、30mg併合群で1.5例/100人・年であった。

<参考> 効能又は効果、用法及び用量追加承認に伴う改訂

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