DRUG STAFETY UPDATE - 医薬品安全対策情報 -

2024年7月 No.327

シクロスポリン(経口剤、注射剤)

  • 399 他に分類されない代謝性医薬品

改訂箇所

[2.禁忌]

一部改訂

改訂内容

タクロリムス(外用剤を除く)、ピタバスタチン、ロスバスタチン、ボセンタン、アリスキレン、グラゾプレビル、ペマフィブラートを投与中の患者

改訂箇所

[10.相互作用]

一部改訂

改訂内容

多くの薬剤との相互作用が報告されているが、可能性のあるすべての組み合わせについて検討されているわけではないので、他剤と併用したり、本剤又は併用薬を休薬する場合には注意すること。本剤は代謝酵素チトクロームP450 3A4(CYP3A4)で代謝され、また、CYP3A4及びP糖蛋白の阻害作用を有する。本剤はP糖蛋白の基質であるため、P糖蛋白阻害剤又は誘導剤により、本剤の血中濃度が変化する可能性がある。したがって、これらの酵素、輸送蛋白質に影響する医薬品・食品と併用する場合には、可能な限り薬物血中濃度を測定するなど用量に留意して慎重に投与すること。

改訂箇所

[10.1併用禁忌]

削除

改訂内容

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アスナプレビル アスナプレビルの治療効果が減少するおそれがある。 本剤の有機アニオントランスポーター阻害により、これらの薬剤の肝取込みが抑制されると考えられる。

改訂箇所

[10.1併用禁忌]

削除

改訂内容

バニプレビル

改訂箇所

[10.1併用禁忌]

一部改訂

改訂内容

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
グラゾプレビル グラゾプレビルの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 本剤の有機アニオントランスポーター阻害により、これらの薬剤の肝取込みが抑制されると考えられる。

改訂箇所

[10.2併用注意]

削除

改訂内容

ムロモナブCD3(OKT3)
キヌプリスチン・ダルホプリスチン、サキナビル、テラプレビル、シメプレビル

改訂箇所

[10.2併用注意]

一部改訂

改訂内容

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カルベジロール 本剤の血中濃度が上昇することがあるので、併用する場合には血中濃度を参考に投与量を調節すること。
また、本剤の血中濃度が高い場合、腎障害等の副作用があらわれやすくなるので、患者の状態を十分に観察すること。
カルベジロールのP糖蛋白阻害により本剤の血中濃度が上昇すると考えられる。
カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン等)、エプレレノン、カリウム製剤、ACE阻害剤、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤、β-遮断剤、ヘパリン、サクビトリルバルサルタン 高カリウム血症があらわれるおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。 高カリウム血症の副作用が相互に増強されると考えられる。






 

改訂箇所

[10.2併用注意]

削除

改訂内容

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
オムビタスビル・パリタプレビル・リトナビル 本剤又はパリタプレビルの血中濃度が上昇する可能性があるので、併用する場合には血中濃度を参考に投与量を調節すること。 リトナビルのCYP3A4阻害及びパリタプレビルの有機アニオントランスポーター阻害により本剤の血中濃度が上昇すると考えられる。本剤の有機アニオントランスポーター、乳癌耐性蛋白及びP糖蛋白阻害により、パリタプレビルの血中濃度が上昇すると考えられる。

改訂箇所

[10.2併用注意]

追記

改訂内容

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
シロリムス シロリムスの血中濃度が上昇するおそれがある。併用する場合には、シロリムスの減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。 代謝酵素の競合により、シロリムスの代謝が阻害されると考えられる。
サクビトリルバルサルタン サクビトリルの活性代謝物(Sacubitrilat)又はバルサルタンの曝露量が増加し、サクビトリルバルサルタンの副作用が増強するおそれがある。 本剤の有機アニオントランスポーター阻害によりSacubitrilat又はバルサルタンの血中濃度が上昇すると考えられる。
レムデシビル レムデシビル及び中間代謝物(GS-704277)の血漿中濃度が上昇するおそれがある。 本剤の有機アニオントランスポーター阻害によりレムデシビル及び中間代謝物(GS-704277)の血中濃度が上昇すると考えられる。

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