DRUG STAFETY UPDATE - 医薬品安全対策情報 -

2024年5月 No.326

ランジオロール塩酸塩(ジェネリック製品)

  • 212 不整脈用剤

改訂箇所

[2.禁忌]

追記

改訂内容

〈手術時・手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置〉
うっ血性心不全のある患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]

改訂箇所

[5.効能又は効果に関連する注意]

追記

改訂内容

〈手術時・手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置〉
洞性頻脈においては、その原因検索及びその除去が重要であることに十分留意するとともに、本剤の効果が心拍数の減少作用であることを踏まえて、本剤は緊急処置として必要に応じて使用すること。

〈手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置〉
ICU、CCU及びそれに準じた全身管理が可能な施設において、循環動態の評価、不整脈診断及び呼吸・循環等の全身管理の十分な経験を持つ医師のもとで、心電図モニターを用い、心拍数の監視、血圧測定を原則として5分間隔で、必要ならば頻回に行うこと。

改訂箇所

[6.用法及び用量]

追記

改訂内容

〈手術時の下記の頻脈性不整脈に対する緊急処置:
心房細動、心房粗動、洞性頻脈〉

ランジオロール塩酸塩として、1分間0.125mg/kg/minの速度で静脈内持続投与した後、0.04mg/kg/minの速度で静脈内持続投与する。投与中は心拍数、血圧を測定し0.01~0.04mg/kg/minの用量で適宜調節する。

〈手術後の循環動態監視下における下記の頻脈性不整脈に対する緊急処置:
心房細動、心房粗動、洞性頻脈〉

ランジオロール塩酸塩として、1分間0.06mg/kg/minの速度で静脈内持続投与した後、0.02mg/kg/minの速度で静脈内持続投与を開始する。5~10分を目安に目標とする徐拍作用が得られない場合は、1分間0.125mg/kg/minの速度で静脈内持続投与した後、0.04mg/kg/minの速度で静脈内持続投与する。投与中は心拍数、血圧を測定し0.01~0.04mg/kg/minの用量で適宜調節する。

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

追記

改訂内容

〈効能共通〉
手術時、手術後、心機能低下例に伴う頻脈性不整脈の用法及び用量がそれぞれ異なることに留意すること。

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

一部改訂

改訂内容

本剤投与に際しては、下記の体重別静脈内持続投与速度表を参考にすること。
精密持続点滴装置(シリンジポンプ又は輸液ポンプ)を使用する場合:表内の単位は投与速度を表示

手術時の頻脈性不整脈に対する緊急処置:
(1)本剤50mgを5mLに溶解した場合

投与時期 用法及び用量 適宜調整
投与開始
から1分間
投与開始
1分後以降
体重\投与量 0.125
mg/kg/min
0.04
mg/kg/min
0.01~0.04
mg/kg/min
30kg 22.5mL/時 7.2mL/時 1.8~7.2mL/時
40kg 30.0mL/時 9.6mL/時 2.4~9.6mL/時
50kg 37.5mL/時 12.0mL/時 3.0~12.0mL/時
60kg 45.0mL/時 14.4mL/時 3.6~14.4mL/時
70kg 52.5mL/時 16.8mL/時 4.2~16.8mL/時

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

一部改訂

改訂内容

(2)本剤50mgを20mLに溶解した場合

投与時期 用法及び用量 適宜調整
投与開始
から1分間
投与開始
1分後以降
体重\投与量 0.125
mg/kg/min
0.04
mg/kg/min
0.01~0.04
mg/kg/min
30kg 90.0mL/時 28.8mL/時 7.2~28.8mL/時
40kg 120.0mL/時 38.4mL/時 9.6~38.4mL/時
50kg 150.0mL/時 48.0mL/時 12.0~48.0mL/時
60kg 180.0mL/時 57.6mL/時 14.4~57.6mL/時
70kg 210.0mL/時 67.2mL/時 16.8~67.2mL/時

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

一部改訂

改訂内容

手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置:
(1)本剤50mgを5mLに溶解した場合

投与時期 開始用量 最大用量
投与開始
から1分間
投与開始
1分後以降
投与開始
から1分間
投与開始
1分後以降
体重\投与量 0.06
mg/kg/min
0.02
mg/kg/min
0.125
mg/kg/min
0.04
mg/kg/min
30kg 10.8mL/時 3.6mL/時 22.5mL/時 7.2mL/時
40kg 14.4mL/時 4.8mL/時 30.0mL/時 9.6mL/時
50kg 18.0mL/時 6.0mL/時 37.5mL/時 12.0mL/時
60kg 21.6mL/時 7.2mL/時 45.0mL/時 14.4mL/時
70kg 25.2mL/時 8.4mL/時 52.5mL/時 16.8mL/時

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

一部改訂

改訂内容

(2)本剤50mgを20mLに溶解した場合

投与時期 開始用量 最大用量
投与開始
から1分間
投与開始
1分後以降
投与開始
から1分間
投与開始
1分後以降
体重\投与量 0.06
mg/kg/min
0.02
mg/kg/min
0.125
mg/kg/min
0.04
mg/kg/min
30kg 43.2mL/時 14.4mL/時 90.0mL/時 28.8mL/時
40kg 57.6mL/時 19.2mL/時 120.0mL/時 38.4mL/時
50kg 72.0mL/時 24.0mL/時 150.0mL/時 48.0mL/時
60kg 86.4mL/時 28.8mL/時 180.0mL/時 57.6mL/時
70kg 100.8mL/時 33.6mL/時 210.0mL/時 67.2mL/時

改訂箇所

[7.用法及び用量に関連する注意]

追記

改訂内容

〈手術時・手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置〉
本剤を再投与する際の投与間隔は5~15分間を目安とすること。なお、再投与は用法及び用量に従って実施すること。

改訂箇所

[8.重要な基本的注意]

追記

改訂内容

〈手術時・手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置〉
大侵襲手術後等の心拍出量が低下している患者に本剤を投与する場合、本剤投与開始前の心機能を慎重に観察するとともに、心電図による監視、血圧の測定に加え、心拍出量及び血液ガス等の心機能をモニターし、患者の全身状態を十分管理しながら投与すること。

洞性頻脈に対して本剤を投与する場合は、心筋虚血や心不全等の発生及びその悪化のおそれのある患者における頻脈処置の必要性を十分考慮し、患者の基礎疾患、合併症の内容、手術前の状態及び手術内容等の事前の患者情報を精査した上で、頻脈の治療が必要とされる場合にのみ適用を考慮すること。

心不全の徴候又は症状が見られた場合は本剤を直ちに中止し、適切な処置を行うこと。また、本剤投与前に適切な緊急措置が可能となるように準備しておくこと。必要に応じてアトロピン、β1刺激剤、輸液や昇圧剤等を準備しておくことが望ましい。

本剤は緊急治療を要する場合に短期間のみ適応すること。患者の状態を十分観察し、緊急治療の必要が無くなった場合は、漫然と継続投与しないこと。

〈手術時の頻脈性不整脈に対する緊急処置〉
本剤投与5~10分を目安として、目標とする心拍数の低下が得られない場合は、本剤投与を中止し、適切な処置を行うこと。

〈手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置〉
本剤投与5~10分を目安として、目標とする心拍数の低下が得られない場合は、最大用量に増量するか、本剤投与を中止し、適切な処置を行うこと。

改訂箇所

[9.1合併症・既往歴等のある患者]

追記

改訂内容

〈手術時・手術後の頻脈性不整脈に対する緊急処置〉
左室収縮機能障害のある患者:
心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。

<参考> 効能又は効果、用法及び用量追加承認に伴う改訂

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